今回は3人目妊娠中の私が第一子、第二子と経験したD-MER(不快性射乳反射)について経験談をご紹介しようと思います。
この症状になった当初は周りに理解してくれる人もおらず、私だけ母親失格になったような気持ちで過ごしていましたがもっと早くこの症状について知っていたら、授乳との向き合い方やもう少し楽な育児ができていただろうなと何度も思いました。
今同じ悩みや、もしかしたら私D-MERかもしれないと考えてるママに少しでも私の経験が役に立って子育てが気楽なものになってもらえると嬉しいです。
出産後初めての授乳の時、どんな感情を抱きましたか?
慣れないことをしているのもあり
これで赤ちゃん吸えてるのかな?
寝不足できついな。
こんなこと思う方が多かったんじゃないでしょうか?
でも私は違っていてその一般的なお母さんが抱く感情とのギャップにとても悩んで結局2年近く何も対処する術を知らずに子育てをしていました。
授乳が嫌でたまらない感覚って何?
出産を経験するまでは、授乳は大変な作業であっても赤ちゃんとママの肌の触れ合いだったり、赤ちゃんがしっかりおっぱいを飲んでくれている安心感だったりを感じる瞬間だと思っていました。
でも私の場合はこの授乳という行為が嫌でたまらない衝動に駆られるとても苦痛な時間だったんです。
後々判明するのですがこの感情こそがD-MER(不快性射乳反射)というものでした。
具体的にはこんな感覚がありました。
・授乳をしていると赤ちゃんを直視できないくらい不快な感覚に襲われる(特に吸い始め)
・できることなら授乳をしたくない
・授乳が嫌過ぎて赤ちゃんが可愛いと思えない
・授乳だけに集中するとイライラ・モヤモヤしてくる
・授乳の時間が来るのがしんどくなってくる
他にもD-MER(不快性射乳反射)の症状として挙げられているのはたくさんあります。
・突然のネガティブな気持ち
・不快な気分
・ゾワゾワした感覚
・吐き気が現れてしまうもの
・絶望感と切なさが襲ってくる
正式名称D-MERとその原因
一般的にはD-MER(ディーマー)と言われいるようですが言葉の意味は以下のとおりです。
英語ではDysphoric milk ejection reflux
略してD-MER
日本語にすると不快性射乳反射
原因としてはホルモンの影響、特にドーパミンの低下によるものと考えられているそうです。
ドーパミンと言えば喜びや気分の高揚への作用がある成分ですが、これが低下することで授乳の際に上記のようなネガティブな感情を持つそうです。
産後うつ、精神的疾患とは別物の症状と捉えていいそうです。
私が経験したD-MERの症状
私は第一子を産んだ入院中にこの症状に直面しました。当時はD-MERについて無知だったので、産後うつか、慣れない授乳という行為への疲労感からくる感情かな?と思っていました。
ただ、毎回授乳の度に言葉に表せないようなネガティブにな気持ちになっていたので「ちょっとやばいかも」と思って若い助産師さんに打ち明けることにしました。その方が悪いとかではなくD-MER自体あまり知られていないらしく助産師さんも私の話に丁寧に耳は傾けてくれたものの、なぜそうなっているのか、どうしたらいいのかまでは分からず私自身「上手に子育てできると思ってもらいたい」と変にがんばってしまい他の助産師さんには赤ちゃんの授乳が大変なのでミルクも飲ませてみる。と言ってなんとかその場を凌いでいました。
生活に慣れてくればどんどんこの気持ちもなくなっていくだろうと思っていましたが、結局1年4ヶ月の授乳期間のうち半分以上の期間はこの症状に悩み続けました。
里帰りをしなかったこともあり母から「自分たちで子育てしてすごいね」「いい子育てしてるね」と言われる度にどんどん授乳で悩んでいることを言えなくなり自分でも何かわからないけど育児ってこんなもんなんだ。と割り切っていくようになりました。
2人目を妊娠して出産する直前にたまたま見ていたYoutube動画でD-MERについて解説してあるのをみつけて、これだ!私はこれで悩んでたんだ!!と気持ちがすっきりしたのを今でも覚えています。そしてその時にやっと2年越しに母や家族、友人、助産師さんへ自分の症状を伝えることができました。
負担が軽くなるためにやったこと
私がD-MERで悩んでいる期間、授乳中のネガティブな感情から少しでも逃げて自分の負担が軽くなる方法をたくさん試したのでご紹介します。
・スマホをいじる
育児本でたま〜に授乳中スマホいじりはやめましょうと書いてあるのを見たことがありますが盛大にいじりましょう!笑
意識がスマホに向いてそっちに集中できるので不快感がかなり軽減されますし、授乳の大変さもスマホをゆっくり触れる時間と切り替えることができます。
・テレビ(笑えるもの)を見る
次におすすめなのが授乳をする直前にお気に入りのバラエティ番組をつけてハッピーな気持ちにすることです。番組を見て笑ったり楽しんだりすることでネガティブな感情がうまく打ち消されます!
・夫と話す
夫がいてくれる時は授乳する前くらいから夫とたわいもないおしゃべりをしていました。ほんの少しでも授乳の時に抱える気持ちから気を逸らすことができるのでこれも結構頻繁にやっていました。
・音や視界をなるべく減らす
上記以外に意識してやって良かったこととして音や視界も遮断することです。
音は赤ちゃんがおっぱいを吸う音。うちの子たちは2人とも飲む時に「んーんんー」とおしゃべりがすごかったのでこの声を聞くと授乳をしているんだ。という気持ちが強くなって嫌だったので音楽やテレビをつけたりしていました。
視界は赤ちゃんがおっぱいに吸い付いているのを見るのも嫌だったので家でも授乳ケープをしたりしてなるべく見ないようにしていました。
授乳ケープはだんだん月齢が上がってくると足の動きも活発になって蹴飛ばしたりされるので伸縮性に優れたものをおすすめします。
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悩まず「あれ?」と思ったら打ち明けられる環境を
私の場合はD-MERだと気づくまでに2年間かかってしまい、その間自分だけの問題、誰にもわかってもらえないと思って孤独な時間を過ごしました。
でもこのブログを読んでいるママには、誰でもいいので話してみることで絶対に理解者はいるということを知って欲しいです。
産後ママの子育ての悩みを聞いてくれるサービスもあるので自分だけと思わず「もしかしたら同じ悩みの人がいるかもしれない」と思ってモヤモヤを打ち明けられる環境を作っていってください。
育児は本当にわからない未知の世界なので、悩んで当たり前とさえ最近思います。
2人育てていても兄弟で性格も違えば、好きなものも違うので毎日てんてこ舞いな生活です。
こんな経験をしても子どもへの愛情は無限に溢れてくるし、3人目が生まれるのもとても楽しみです。何十年後かに振り返った時に色々あったけど最高の育児だったと思えるように一緒に上手にD-MERとお付き合いしていきましょうね~!